パフューマリー通信 Vol.25

4月。始まりの季節。ご自身やご家族が新生活・節目を迎えられる方も多いのではないでしょうか。季節の変わり目に吹く風も時に強く、期待と不安と、様々な感情が行き交う季節。今日は能登半島地震から百日目。今年も金沢で、能登で、桜の花が咲きました。

『ローズマリー』

爽やかで心地よく、シャープな切れ味と共に草原を吹き抜けるような草の甘味も感じられます。名前の由来はラテン語 ros marinum (海のしずく) から。海を好むこの植物はアジア原産ですが、今では地中海沿岸が主な産地。花の咲いた先端部分を半乾燥させ、水蒸気蒸留から香料を得ます。

ローズマリーには強壮作用や浄化作用などがあるとされ、アロマセラピーでも重宝される精油のひとつ。ハンガリーのエリザベート王妃がローズマリーの他、レモン、ローズ、ネロリ、メリッサ、ペパーミントなどを含むハンガリーウォーターを多量に用い、若返りの香水として歴史的にも有名です。

常緑で春先にライラック色の小さな花を咲かせるローズマリーは牡羊座を象徴する植物。私はローズマリーに華やかさのあるゼラニウムと一緒に調香するのが好きです。お互いが持つ、一見相反する香りの強さが見事に合わさり、1+1が2ではないと実感する組み合わせのひとつ。意識していた訳ではありませんが、ゼラニウムは牡羊座とちょうど対にある天秤座を象徴する植物。他の星座と植物の組み合わせも検証したいと思います。

『3周年を迎えて』

BLISSが金沢・長町でパフューマリーを構えてから3年が経ちました。相変わらずゆったりとした歩みですが、天然香料が持つ魅力をお届けできるよう香水を製作しています。

9畳ばかりのパフューマリーは、化粧品製造所としてはおそらく日本一小さい規模ですが、小さなパフューマリーだからこそできることを大切にしていきたいといつも考えています。

とても小さなロット数(1個から…)から香水製作を承っています。大量生産はできませんが、その分きめ細やかに丁寧に妥協することなく香水つくりができるという自負も揺らぎありません。いつでもお気軽にご連絡いただけましたら大変嬉しいです。

4年目もどうぞよろしくお願いいたします。

今回の新月は皆既日食で特別パワフルに。皆様に素晴らしい始まりが訪れますように。