パフューマリー通信

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パフューマリー通信 Vol.33

今年最後の満月の今日。12月射手座新月に新作香水の御披露目会のためお休みしたパフューマリー通信を代わってお届けします。新作香水パルファンMyrtestränenは音楽家クララ・シューマンを題材とし、12月1日御披露目会として演奏会を開きまし...
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パフューマリー通信 Vol.32

11月霜月朔日は蠍座の新月。冥王星を支配星とし、蠍座を象徴する天然香料はパチョウリ。初めてパチョウリの香りを聞いた時は受け付けられず、苦手としていた香料のひとつでしたが、嗅ぎ慣れていくうちと不思議と心が落ち着いていくように。微量に使うことで、香り全体に深みや独創性を与え、香水ではベースノートとして使用されています。
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パフューマリー通信 Vol.31

金星を支配星とし、天秤座を象徴するのがゼラニウム。ゼラニウムは200種類以上の品種が存在するといわれていますが、精油が採れるのはフウロソウ科のゼラニウム。アフリカ南部が原産地で、バラのような芳香を持つ香りはヨーロッパの人々を魅了し、19世紀初頭にはフランス人によりゼラニウム精油の商業生産がはじまりました。
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パフューマリー通信 Vol.30

牡羊座からにわかに始まった星座と天然香料シリーズ。乙女座新月の今日、乙女座の象徴する植物としてご紹介するのはラヴェンダーです。知性と神経をつかさどる水星を支配星とし、乙女座は勤勉さ、誠実さ、手先の器用さ(収穫にはたくさんの道具を使うため)を表します。語源はラテン語 lavo(洗う)から。
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パフューマリー通信 Vol.29

獅子座を象徴する植物といえばやはりジャスミン。ジャスミンの語源であるアラビア語 yas min は「絶望は愚弄」を意味し、千夜一夜物語からも垣間見えるアラビアの陽気で、全能の神に全てを委ねる精神的気質がうかがえます ―『全てはアッラー(神)の思召すままに』。
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パフューマリー通信 Vol.28

7月。蟹座新月のパフューマリー通信。蟹座を象徴する植物のひとつとして挙げられるクラリセージ。古代から薬効の高さで知られ、ドイツでは香りの良さからワインの香り付けにも使われてきました。香水の原料としてよく使用される天然香料のひとつであり、やや重ためのフローラルハーバル、スパークルワインのようなきらめきと辛口さがあります。
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パフューマリー通信 Vol.27

双子座新月の朝のパフューマリー通信。今回ご紹介する天然香料はペパーミントについて。あるとき「白」をイメージした香りを調香したときからペパーミントの新しい魅力に出逢いました。美しい装丁の写真集をただ眺めるように、滑らかでひんやりとした手触り。あるいは、青白い月の光が夜に降り注ぐように、物憂げな静かさを奏でるように。
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パフューマリー通信 Vol.26

乙女座新月のパフューマリー通信。今回ご紹介する天然香料はローズについて。ローズの香りは貴高く、洗練されたフローラルノート。ローズ・オットー(水蒸気蒸留法)はフレッシュでシャープな華やかさ、ローズ・アブソリュート(溶剤抽出法)は濃厚で蜂蜜のようなねっとりとした豪華さがあります。
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パフューマリー通信 Vol.25

新月の朝に配信するパフューマリー通信。牡羊座の新月にご紹介する天然香料はローズマリーについて。常緑で春先にライラック色の小さな花を咲かせるローズマリーは牡羊座を象徴する植物。私はローズマリーに華やかさのあるゼラニウムと一緒に調香するのが好きです。お互いが持つ、一見相反する香りの強さが見事に合わさります。
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パフューマリー通信 Vol.24

3月の雪の朝。山のほうに用事があって出掛けると、銀世界が広がっていました。立春が明けて春のような陽気から一転、真冬の寒さが続き、光が恋しくなります。3月に調香した香りは優しい光を求めて、パルマローザとやわらかなシトラスノートを中心に組みました。パルマローザはインドやネパールなどに生息するイネ科の多年草です。